男子トイレ20:45
「ちょっと待て、真中は関係ないからな」

この3人が結構仲良しなのを俺は知っている。
仕事場所は違うが、同じ日に面接受けて歳も近くて、
双子が喧嘩したように、真中とまで仲違いするのは
避けたい。

「嘘だ〜」×2

2人で声をそろえてじっとり睨む。

「うっ、ウソじゃないです。なぁ、真中」

「斎藤さん…かばってくれるなんて」

よりによって、誤解を招くような事を言う。

「違うだろ、真中。俺、お前に何もしてないよな!」

広い鏡に、双子と真中を交互に見ながら
じたばたしてる俺が映ってる…格好悪い。

「…なぁ、トイレから出て話さないか」

「絶対ダメ」
「絶対逃げる」

信用ないな俺…。

がっくりしながら真中を見ると、

「いいですよ」

と言ってくれた。

「真中…」

「部長室でも資料室でも営業2課でも
 どこでも行きましょうよ」

「なっ、なんで知ってんだよ!」

「どういう事ですか!!!」×2

「うっ…(しまった)」

いかん、ここは落ちついて冷静に 考えなければ→