僕は好奇心に従い、中へ足を踏み入れた。

勇士は何も言わなかった。黙って僕の後についてくる。
「先輩…」
副部長は知らない先輩のソコから唇を離すと僕の側に来て、
そっと肩を抱いて僕の耳を舐めてくれた。
「ん…」
僕の後から腕を伸ばして、勇士が副部長を突き飛ばした。
よろけた離れた副部長は、にっ、と笑うとまた二人の元へと戻った。



先輩達は慣れた様子で激しく絡み合っていた。

見ていた僕もすっかり息が上がって、水着の中は痛いくらいになっている。
勇士がこうして後から僕の肩を抱いていなければ、恥も外聞もなくここですぐに擦りたい。
さっき耳元で聞いたぴちゃっという先輩の舌の音が僕を苦しめる。
もう一度あれを…僕の耳に…体に感じたい。

「はあっ…あ、あっ。あ。……――終わったけど、どうする?したい?」
副部長が床に頬をつけたまま僕等を手招いた。
他の先輩達は出したら気がすんだらしく、だるそうにシャワーのほうへと行ってしまった。

僕が後を見ると、勇士は僕の視線をかわすように前にでた。
副部長の腰を抱え、水着の前をずらした。

副部長は言った。
「あ…あ、あっ…久しぶりだな潮」
勇士は何も答えなかったが、容赦なくキツイ動きですぐに副部長を満足させた。
「前にも…」
問いかけた僕に
「勝手にしろ。…お前の所為だからな」
そう言うと潮は出ていった。

気分が冷めかけていた僕は、横になった副部長の視線にどうしたらよいのかわからなかった。
「大丈夫ですか…?」
「大丈夫。後だけでイクと物足りない感じなんだけど、代わりに何回もできるんだよ…」
僕はまた顔が赤くなった。

副部長は僕をみて笑うと身を起こした。
「潮はどうして怒ってるんだろう」
「先輩は…勇士と付き合ってたんですか?」
疑問を口に出すとなぜか泣きそうな声になった。
「俺はだれとも付き合ってないさ。夏木はセックス嫌い?」
「…わかりません」
「俺は気持良いいし仲良くなれるし良いコミニュケーション手段だと思う。
 夏木もいっぱいやったほうがいいよ」
「はあ…」
「潮が好きなのかい?」

        好きです。

        別に…。