遠慮がちに奢ると言った沢村に、つい僕も遠慮した。
一度、歯車が外れてしまったら何をするにも
「次はどうしたい?」
「どうしようか。なんでもいいよ」
「僕もなんでもいいけど」
…ってなカンジで何も出来なくなってしまった。
ある程度、遊んだ後ではあったから、僕らは家に帰る事にした。
夜、洋兄ちゃんにチケットのお礼の電話を掛けた。
兄ちゃんは僕と沢村が遊びに来てたのを見たと言った。
僕は兄ちゃんかバイトしてるの知らなかったから、
またあのプールに遊びに行こうと思う。
今度は1人で。
やっぱり僕、兄ちゃんに遊んでもらうのが1番楽しい。
兄ちゃんの事が好きなうちは、友達なんてつくれないよ兄ちゃん…
どうしても比べてしまうから…
もう沢村とも遊ぶ事はないだろう。
END