私はランプに蓋をして、火を消した。
針を振って冷まし、小箱に閉まった。

ぐすぐすと鼻をならしながら、忍が見ている。

「これでいいだろう?」
「うん…俺…本当に止めてくれるとは思わなかった…」
「…素直じゃないな」
ランプの蓋を取って火をつける。
「ぎゃあああ、やだあーやだよおー」
「うるさい」
私はもう一度、火を消して忍の側へと戻った。

忍は首を前に倒して、私の胸に額をつけた。
私は忍の髪を撫でた。

「いつか、いつか俺が…」
「いつか私を殺して逃げるか?」
忍が首を振ると、その髪が私の胸を擽った。
「いつかアレ、俺につけてもい…。俺につけてください。でもまだ、こわいから俺…」
「…いい子だ」
忍の黒い瞳の眼に溜まった涙を吸う。

ピアスは中止する。となるとこれはもう不要だ。
忍の根元を縛った布を解いたが、そこは戒めを解かれても萎えなかった。

忍の足の縛りも解いた。
「見てみろ、お前が暴れるから痣ができている」
そう良いながら足首を捉えて持ち上げ、赤くなった皮膚を舐める。

手は縛られたまま、足を上げられて忍が苦しげな顔をした。
「いたい…それ、しみる…」
「擦りむいているからな。自業自得だ」
「はい……ん?」
いかん。忍が何か言い返そうとしている。

「あっ」
私はもう片方の脚も同じように持ち上げた。
背もたれから忍の身体が前に滑り、斜めになる。

「あ…やっ、見ないでくれよおっ」
言われてそうかと思う。この姿勢は好都合だ。
私は忍の足を左右に大きく開いた。
私であれば悲鳴をあげる姿勢だが、忍は関節が柔らかいらしい。
ただ、羞恥に顔を赤くした。

「ん!」
内股の柔らかい皮膚を噛んで歯型をつける。
もっと違うところを刺激してくれと、言えずに忍がただ荒い息を繰返す。

「あーっ、あ…」
私は何の予告もなく、彼の窄まりに親指を深く差し込んだ。
ぐりぐりと強く押し、抜いて、人差し指と中指を一気に入れた。

椅子の手擦りをしっかり掴み、
忍は喘ぎ、腰をくねらせる。

触れられない誇張からは透明な液が溢れ、
伝い落ちて指を濡らした。

「王様、王…様。指は痛いっ、からや…だあっ」
「………」

そのくせ指を引きぬくと物欲しそうな顔をする。

私は自分の誇張を忍の入口へとあてがい、
一気に突き入れた。

忍が一際、高い声を上げて仰け反る。

「あーっ、あっ、あ、あ、気持いい…気持いい、王様…」
「指はだめでこっちはいいのか?」
「だっ…て、ゆ、指は爪があるからこわ…あっあ、ん…」
「…黙れ」

忍はもう我慢がきかないようだ。私ももう…
終りに向けて動きを早める。

理性の効かない声を上げながら、忍が白濁を飛ばした。
痙攣するような締め付けに、私も忍の奥深くへと放った。
液が管を通る感覚は目が眩むほどの快感だ。

ぐったりとした忍の身体を放し、そっと両足を下ろした。
目を閉じた忍の、手の戒めを解いてやる。

んん…。とうめいたかと思うと忍は立ちあがって背伸びした。
引き締まった太腿に体液が流れおちる…

「あーー〜…気持良かった。じゃ、狩りに行くか?王様」

…元傭兵は体力が余っているようだ。



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