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給湯室
20:39
勝手のわからない給湯室に入り、
手探りで電灯を点けた。
引出しを開けるとすぐにビニール袋が見付かった。
冷蔵庫の氷はいつのものかわからないが、
この場合問題ない。
「はい、氷嚢できました。これで冷やして下さい」
渡そうとしたが、副部長は受け取らなかった。
「火傷するほど熱くもなかったから―…」
「ダメですっ。ちゃんと冷やしとかないと」
渋々といったふうに副部長は氷袋を取って
手に当てたが…
「あっ」
結んでなかった袋から氷がひとつ落ち、
全部おちた。
「なんでちゃんと持たないんですかっ」
「冷たいから…」
「冷たくなかったら意味ないでしょうがっ」
落ちた氷を拾っていると、
「あれ、副部長。どうも」
同期の佐藤が入って来た。
「あーあ、やらかしたな斉藤」
俺じゃねぇよ。いや、そもそも俺のせいだ。
「私はこれで」
「あっ、ちょっと待っ…」
…副部長は出て行った。
「? 何してたん?斉藤」
「 別に… 」
「セクハラ♪」