[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

給湯室20:39
勝手のわからない給湯室に入り、
手探りで電灯を点けた。

引出しを開けるとすぐにビニール袋が見付かった。
冷蔵庫の氷はいつのものかわからないが、
この場合問題ない。

「はい、氷嚢できました。これで冷やして下さい」

渡そうとしたが、副部長は受け取らなかった。

「火傷するほど熱くもなかったから―…」

「ダメですっ。ちゃんと冷やしとかないと」

渋々といったふうに副部長は氷袋を取って
手に当てたが…

「あっ」

結んでなかった袋から氷がひとつ落ち、
全部おちた。

「なんでちゃんと持たないんですかっ」

「冷たいから…」

「冷たくなかったら意味ないでしょうがっ」

落ちた氷を拾っていると、

「あれ、副部長。どうも」

同期の佐藤が入って来た。

「あーあ、やらかしたな斉藤」

俺じゃねぇよ。いや、そもそも俺のせいだ。

「私はこれで」

「あっ、ちょっと待っ…」

…副部長は出て行った。

「? 何してたん?斉藤」

     

        「 別に… 」


        「セクハラ♪」