「かわいいね…」
僕は天君のデメキンを褒めた。

僕は家にシャム猫を飼っている。
オス猫で、すぐ家出するし、すぐ鳥とかヘビとか撮ってくるヤな猫だけど、
それでも僕には可愛い猫なんだ。

つまり人のペットを悪く言う奴は馬に蹴られて死んでしまうのだ。あ?そうだっけ…

「…今日は暑いねえ、天君」
「暑いねえ」

天君はなんだか嬉しそうに言った。満面の笑顔ですごく機嫌がいい。

「今日は暑いからシリルをプールにつれてきてあげたの」
「ふーん。プールごっこだったのか…」
「夏木君は?」
「僕は…

         コンビニでも行こうかな。

         僕もプールに入りたいなあ。

         洋兄ちゃんに会いたいな…